ライブレポート08/02/16(土)
The Takanori Niida New York Power TrioFeaturing Tomo Fujita and Janek Gwizdala JAPAN TOUR2008
行ってきましたー。ニイの札幌ライブ。
38期からは、荒瀬さん、公さん、テイジ、doi、ナッキィ、西澤(広部)さん、ブンキ、瑞恵さん、モリウチ、いち、等が来ていました(私が気付かなくて、名前が載っていなかったらゴメン)
今回のライブは、NY・ボストンから来たトリオでのパフォーマンス。
モリウチ曰く、「3人の息が合った、アドリブてんこ盛りの120分だった」とのこと。
いちは、モリウチからの話を聞いて「ひょーーー」と驚いている状況です(汗←アホ。
モリウチが、今回のライブレポート+解説をしてくれましたー。
これを見れば、ライブの楽しさがさらに広がりますよー
新井田君のライブレポです。
ハコ(会場)はアマチュアバンの聖地BESSIE HALL。
150名超の観客が所狭しと押しかけ、前半分は椅子席、後ろ半分は立ち見という状態。
始まる前から熱気がムンムンです。
NYでのライブメンバーが来日!
今回のツアーのポイントは、新井田君がNYで定期的にライブを演奏しているメンバー(G:トモ藤田さん、B:ヤネク・グィズダラ)での初来日というところ。NYで一緒に演奏している面子でのステージを、札幌で見れる!ということに尽きます。
実はこの三人、2007年11月、NYのBITTERENDでライブを行っています。(新井田のHP参照)
(往年の洋楽ファンであればご存知かと思いますが、BITTERENDは、ディランが演り、カーティスもダニーハサウェイも名盤を遺した、ハコです)
超絶テクニックを持ち合わせるミュージシャンのみが醸し出す緊張感とか一体感、さらには楽しげかつ余裕のやり取りをしており、札幌でのライブへの期待は膨らむのでありました。
Start!
定刻19時に開演。
3人はおもむろに登場し、あれよあれよという間にいきなり切れのいいギターのカッティング音でステージが始まる。そして、一聴してすぐにわかる新井田君の重くてからっとしたドラム音に、耳触りのよいベース音が加わり、1曲目「CONFIDENCE CAT」の演奏が始まる。タイトですねぇ、グルービィですねぇ。
2曲目は新井田君の初リーダー作"LIFE IN A BIG CITY"から「B-FUNK」。うねるグルーブ感がまとわりつく感じで聴衆を飲み込んでゆきます。
ここで新井田君の初リーダーアルバム"LIFE IN A BIG CITY"について触れておきます。2006年10月25日に発売されたNY録音の良盤です。日本のフュージョンというとなんとなく軽い、天気予報のBGMに使われるようなものが多い印象をお持ちの方もいるかもしれませんが、本盤に関してはさにあらず。新井田君が叩く重く正確なビートを軸に、本盤の脇を固めるのは名うての名プレーヤーばかりで、初リーダーアルバムにしてベテランミュージシャンにしか到達できない、粋で余裕をかました音楽を演っております。犬も歩けば棒にあたる的にアメリカミュージックシーンで引っ張りだこのウィル・リーをはじめ、独自の強い音楽観を持つ80年代マイルス・バンドのキーボード奏者アダム・ホルツマン、現スティーリー・ダンのバンマスをしているギターのジョン・へリントン、バークリーの助教授でギターのトモ藤田さんなどが参加し、非常にかっこいい曲と演奏が満載のアルバムなので、未聴の方は是非聞いてみてください。
3曲目は「トモ藤田さんの、その日の気分によって演目が決まる」という、ブルース・ロック・コーナー。〔メロディーに聞き覚えはあるものの、曲名が出てきません。〕
4曲目は"LIFE IN A BIG CITY"から「TOKYO-NY EXPRESS~METABOLISMのメドレー」。短めにアレンジされおり、隣の女性客からは「この曲、もっと演って欲しかったわぁ。」なんて言っていたのが聞こえてきました。
5曲目ウェザーリポート後期の名曲「CONER POCKET」では,、新井田君のプレーはオマー・ハキムさながら(いや、超えていた)、ヤネクの姿はジャコ・パスと感じてしまったのは僕だけではないはずです。(※実際のCONER POCKETのベースはジャコではないです。)
6曲目の「リトル・ウィング(JIMI HENDRIX)」はトモ藤田さんのギターが泣きまくりで、聴衆も思わず聞き入ってしまう美しい演奏でした。トモ藤田さんの選曲はテキサスブルース系のものが多く、リトル・ウィングもジミ・ヘン直球勝負バージョンではなく、スティービー・レイ・ボーンのフィルターを通したようなアレンジでした。しかも、演奏で使用したギターは、"樹齢300年の木をネックに使用"しており、わが国に2本あるかないかという貴重なギター!!でした。素晴らしい演奏を聞かせてくれました。
8曲目(7曲目?)、アルバート・コリンズで有名な「フロスティ」のご機嫌なナンバーが演奏され、インターミッション。
休憩後、ブルージーな演奏で再開演。
セカンド・セット2曲目はミーターズのニューオリンズ・ファンクの定番「シシー・ストラット」。この曲は新井田君のHPでもBITTER ENDで演奏したものをアップしており、チェックした方もいるかも知れませんが、今回のアドリブ合戦はライブレコーディングに残したいくらい格好良い演奏でした。新井田君の見事なセカンド・ライン・ファンクのリズムにはたまらず会場の聴衆も軽く踊りだしてしまっていましたね。
ベース・ソロでヤネクのスキャットが入り、小生勝手に興奮しておりました。ヤネクは翌々日には離日し、帰国後すぐにマイク・スターンのツアーに参加するとのこと。超強行日程ですが、天才肌のフレージングをこれでもか、と聞かせてくれました。
3曲目は、トモ藤田さんのオリジナル曲で、故郷京都をテーマにした哀愁の楽曲「KYOTO」。泣きのギターを聞かせ、その後はアンコールまで怒涛のアップ曲。
4曲目はジャンプ・ブルース「オーキー・ドーキー・ストンプ」。クラレンス・ゲイトマス・ブラウンの演奏で有名な典型的テキサス・ジャンプ・ブルースで、昨今はブライアン・セッツァーの影響で取り上げられることも多くりましたね。ノリのよいこの曲には周りの反応もよく、聴衆は足でリズムを取ったり、踊ったりしていました。
アンコール前の最後の曲が「JUST FUNKY」。トモ藤田さんの代表曲で、歯切れよいカッティングが気持ちよく、ギターでチョッパーなんかもバキバキ決めてました。
アンコール曲もびしっと決めて、疾風怒濤、脳天直下、満席多謝、至福の2時間はあっという間に過ぎていったのでした。
小生の稚拙な文章力では、いくらライブのよさを表現しようとがんばってみても、ぜんぜん伝わりません。今回この機会を逃した皆さん、次回は是非是非足をおはこびください。もし、ライブが気に入らなければ、御代はイチが全部払い戻してくれますので(笑)。
というわけでサイコーでしたよ、新井田君。また来てネ。
― 以 上 ―
【メンバープロフィール】
新井田孝則 (Drums)
札幌出身。バークリー音楽院卒。現在ニューヨークで活動し、日本人初のRIAA全米レコード協会ゴールド&プラチナディスク授与ドラマー。(全米で人気ロックバンド、Trans-Siberian Orchestarのアルバムのレコーディングに参加し、そのアルバムが100万枚以上の売り上げを記録)
2006年10月には、トモ藤田 (Guitar)、Jon Herington(Guitar)、Will Lee (Bass)、James Genus (Bass)、Adam Holzman (Keys.)、Aaron Heick (sax) 等の世界最高峰のミュージシャンが参加したアルバム、Life in the Big CityをP.J.L./BounDEE, Inc. から日本全国発売。
現在は全世界で発売中。トモ藤田氏の最新アルバム、Right Place, Right TimeのConfidence Cat ll、Just Funky 2006のドラマーでもある。
http://www.takanoriniida.com/j_index.html
http://www.myspace.com/takanoriniidamusic
トモ藤田 (Guitar)
現バークリー音楽院ギター科助教授。リットーミュージックの中でも非常に人気の高い教則シリーズ『演奏能力開発エキササイズ』でも知られるギタリスト。2007年6月には、新井田孝則(Drums)、ケンウッド・ディナード (Drums)、ジェームス・ジーナス (Bass) 等が参加したアルバム、Right Place, Right Timeを京Records/BSMF Records/BounDEE, Inc.から発売。
ファンキー&ブルージー、極上のトーンから生み出される独自のスタイルは、多くのリスナーから支持され、現在世界中から注目されているギタリストである。
http://www.tomofujita.com/jpn/
http://www.myspace.com/tomofujita
ヤネック・グウィズダラ (Bass)
現在ジャズフュージョン界の世界的権威であるギタリスト、マイク・スターンのツアー&ニューヨーク55BARでのベーシスト。他にもウェイン・クランツ (Guitar)、ハイラム・ブロック (Guitar)、パット・メセニー (Guitar)、ランディー・ブレッカー (Tp.) 等とも活動する。
卓越したグルーヴ、フィール、そして超人的なテクニックを持ち合わせた新進気鋭のベーシストである。
http://www.janekbass.com
http://www.myspace.com/janekgwizdalaproject